メンタルヘルスケア

なぜ必要?会社にとってのメリット会社にとってのリスク

メンタルヘルスケアはなぜ必要なのでしょう。

まずは、強い不安やストレスを感じながら働いている労働者の割合が6割前後を占めているという事実がもう20年近く続いています。
また、精神障害による労災申請の請求・認定件数は高水準で推移しています。

このことを問題視した国は「働く人のメンタルヘルスケアに国をあげて取り組もうじゃないか!」ということになりました。

メンタルヘルスケアに真剣に取り組んでいる企業には、どんなメリットがあるのでしょう。

メンタル不調者を出さないように未然に防ぐ努力をしている、もしくは、メンタル不調者が現れたら迅速に、丁寧に、適切な対応をしている。そのような企業で働く人は皆、安心して働ける職場だと感じるでしょう。

すると職場のモチベーションがアップし、生産性の向上につながります。さらに社員のみならず社会的にも信用や信頼を得ることになり、企業イメージがアップします。

イメージの良い企業には優秀な人材が集まります。安心して働ける職場であるために離職率が低くなり、結果的に優秀な人材の確保ができます。

メンタルヘルスケアをきちんと行っている企業ではこのような相乗効果が期待できるのです。

メンタルヘルスケアにコストをかける必要は無いと考える企業も多いでしょう。しかし、それを怠るとどんなことになるのでしょう。

まず、メンタル不調者が休職すると休職者の業務のフォローをするために周囲の人の負担が増大します。たとえ代替員を雇ったとしても業務の引継ぎや指示が必要でしょう。また、直属の上司や人事担当者が休職者に対し定期的に連絡を取ることも負担になります。

負担が増大すると疲弊して次第に職場のモチベーションが下がります。「いつになったら復職してくれるのかなぁ。」「俺も疲れちゃってるから休みたいんだけどなぁ。」などという声もチラホラ出てきます。最初のうちは休職者の心配をしていた人も、だんだん余裕が無くなってくるわけです。

そしてついに新たなメンタル不調者が発生し、休職することに。さらに酷いと訴訟や自殺などということもあり得ます。

このようにメンタル不調は連鎖しやすいものです。メンタルヘルスケアを怠ると「負のスパイラル」を引き起こす危険性は高くなります。

logo07 みやた社労士事務所